Eメールヘッダを解析して様々な情報を表示してくれるオンラインツール

Eメールヘッダを解析して様々な情報を表示してくれるオンラインツール

Eメールヘッダ情報を使って何が出来るのか

Eメールは送信元のサーバーから様々なサーバーを経由して、バケツリレー方式で最終的な宛先に送り届けるシステムとなっています。普段はどのようにしてメールが届くのか意識していない場合が多いですが、Eメールヘッダを見ることで様々な情報が分かります。しかしヘッダ情報は、見方に慣れていないとわけがわからないと思います。

ここではいくつかのオンラインツールを使って、視覚的にEメールが送信されてきた経路を見たり、Eメールが届くのに各経路でどの程度時間が掛かったのか見てみます。さらにはスパムメールと判定されるかどうかについてもチェックしてみましょう。

Eメールの遅延がある場合や、スパムメールとして判定されないかどうか等、様々なトラブルの原因を探るのに非常に便利です。



GMail でEメールヘッダ情報を取得する

ここでは GMail に届いたメールのヘッダ情報を取得する方法を見てみます。GMail のメールを表示した状態で、下の図の青色で囲まれたボタンを押します。そして表示されたメニューの中から赤色で囲まれた「メッセージのソースを表示」をクリックします。

すると以下のような画面が表示されます。ここにはEメールヘッダを含め、Eメールの本文が含まれています。Eメールヘッダ情報を取得するには下の図の赤丸で囲まれた「クリップボードにコピー」ボタンを押します。これでEメールヘッダ情報を取得することが出来ました。

Eメールヘッダ情報を解析するツールを使う

それでは実際にEメールヘッダ情報を解析するツールを利用していきましょう。

Microsoft Message Header Analyzer

まず最初に利用するのは Microsoft Message Header Analyzer という無料のEメールヘッダ解析ツールです。

[Microsoft Message Header Analyzer]
https://testconnectivity.microsoft.com/

上記 URL にアクセスすると以下のような画面が表示されますので、赤色で囲まれた「Message Analyzer」をクリックします。

すると次のような画面が表示されますので、先にコピーした GMail のEメールヘッダ位情報を入力欄に貼り付け、Analyze headers ボタンを押します。


すると次のように瞬時に解析結果が表示されます。以下の図の中で、中段の Summary 部分にはEメールのタイトル(標題)や誰から(From)誰に(To)送られたメールなのか、このEメールがいつ送信されたものなのかを表示しています。

その下の Received headers 部分には、このEメールがどのサーバーを経由して送信されてきたものなのか、そしてEメールを転送するのに要した時間が表示されています。

このEメールは Facebook から届いたメールですので、facebook.com から送信されたメールであることを示しています。また Facebook から送信されたEメールは次に mx.google.com ということで Google に送られています。また Facebook から Google にEメールが届くのに2秒かかっていることも分かります。そして Google (mx.google.com) に届いたメールが、最終的にメールを受け取るサーバー (10.46.51.9) に送られていることがわかります。

MXTOOLBOX でEメールヘッダ情報解析とスパムメールかどうか判定する

MXTOOLBOX の Email Header Analyzer という無料のオンラインツールを使うと、Eメールヘッダの解析はもちろん、Eメールが送信された各サーバーがスパム判定されているかどうか調べることが出来ます。

[Email Header Analyzer]
https://mxtoolbox.com/EmailHeaders.aspx


Email Header Analyzer にアクセスしたら、画面の入力欄にEメールヘッダ情報を貼り付け、Analyze Header ボタンを押します。

すると以下のようにEメールヘッダ情報の解析結果が視覚的に表示されます。
画面上部に Received Delay: 2 seconds と表示されており、このEメールが送信されてから届くまでに2秒かかったということになります。またその下の棒グラフは各サーバーのどこでどれくらいの時間が掛かったのかが視覚的に表示されています。

そしてその下にはEメールを送信するのに利用されたサーバーが記載されています。この中の右端に Blacklist という列があり、そこにバツマークが表示されています。つまり mx-out.facebook.com というサーバーがブラックリストに入っている可能性があると言っています。

では Blacklist 列の赤いバツボタンを押してみましょう。すると以下のような画面が表示されます。これによると確かに2つのブラックリストを管理するデータベースに、スパムメールを送信する疑いのあるサーバーであると記録されているようです。OK と表示されているデータベースでは問題ないことが分かります。

このように無料のオンラインツールを利用することで、ある1つのEメールの情報を見やすく表示してくれます。是非活用しましょう!